下着とアイデンティティ──ランジェリーブランドApathyへのインタビューを通して考える「美」
筆者の個人的な話になるが、下着(ランジェリー)を普段自分が身につけるものとして興味を持ち始めたころ、日本で売られている下着は、「バストアップ」や「胸が盛れる」などをキャッチコピーにして販売されているものがほとんどだという印象があった。
#アイデンティティ #アジア人 #ステレオタイプ
identity
2021/08/20
聞き手 |
ユカリ

2000年生まれ。カフェオレ中毒。猫が大好きで、街中で猫を見かけるだけで一日幸せ。フランス語を勉強中。

筆者の個人的な話になるが、下着(ランジェリー)を普段自分が身につけるものとして興味を持ち始めたころ、日本で売られている下着は、「バストアップ」や「胸が盛れる」などをキャッチコピーにして販売されているものがほとんどだという印象があった。起用されるモデルは瘦せていて、かつ胸の大きい「出るとこがちゃんと出ている」モデルだった。「盛る」ことになんの意味があるのか。「盛る」必要性がなぜあるのか。出るとこがちゃんと出ていないとダメなのか。いろいろな疑問が浮かんだ。
ランジェリーは体に身に着けるもののなかでまず一番に身に着けるものだからこそ、自分の体に合ったものでなければ着心地が悪い。しかし、「美」の理想があったからブランドはその「美」に合う下着を作り、消費者はその理想に当てはまろうとする。ここにおいての「美」とは何か、誰にとって「美しい」のか。今回はランジェリーブランドApathyのリカさんとナズさんへのインタビューを通して、日本の下着カルチャー、下着とアイデンティティの関わりをテーマに、下着(ランジェリー)を身に着けることにおける「美」について考える。

ランジェリーブランドApathyの始まり

ユカリ

早速、お2人がランジェリーブランドApathyを始められた経緯を教えてください。もともと2人はお知り合いだったんですか?

 

リカ

昔アパレルのバイト先で出会って、そこでめっちゃ仲良くなって、考え方とか価値観とかファッションとかもまったく一緒やって。それで自分たちでなんかやりたいな~って話していて、下着やろや~となって。最初は作った下着を友達と一緒に撮影してInstagramにあげたら、思いのほか反響があったので、そのまま継続してるという感じですね。

ユカリ

そうだったんですね。服飾の学校には通われていたんですか?

 

ナズ

私は通っていました、4年間。

 

ユカリ

今ランジェリーを作られているのはナズさんがメインなんですね。

 

ナズ

そうです。

 

ユカリ

ブランドの始まりが、「そのままの自分を愛し、アイデンティティを大事にし、自分への自信に少しでも繋げてほしい」という想いから、というのをホームページで拝見しました。普段Instagramを見ていて、「ありのままの自分を愛してほしい」、そういう想いをお2人は持たれていると感じています。なぜ「ありのままの自分を愛する」というメッセージを伝えるための手段がランジェリーだったのでしょうか?

 

ナズ

これはあたしの体験談なんですけど、10代って、まぁコンプレックスだらけじゃないですか。あたしはめっちゃぽっちゃりやったんですよ。それで自信がなかったし、結構人見知りで、そのままニュージーランドにワーキングホリデーで行ったんです。行って気づいたのが、ニュージーランドではどんな体型の子でも、ショートパンツを履いたりとか、小っちゃなTシャツを着たりして、みんな自信を持っていて。自分もそうなりたいな~と思っていたときに、下着の路面店を見つけて、そこのお店にたまたま入ったんです。そこで下着を試着したときに、「なんか、え、可愛くない?」「自分可愛くない??」ってなって「アリやん!」って思ったんです。それで自分はポジティブになれたんですよね、自分の体型に対して。コンプレックスを抱いている日本の子たちってまだたくさんいると思うんですけど、自分が変わることができた下着というものを通して、みんなも自信持ってくれたらいいんちゃう? と思って。

 

ユカリ

素敵ですね。下着ってお洋服のなかで最初に着るじゃないですか。これは私の個人的なことなのですが、下着を着ているときの自分もきれいでありたいと思っています。一番自分の素の体型やフォルムがわかるアイテムじゃないですか。だからこそ下着を着たときの自分を自分自身が可愛いと思いたいんです。ずっとそう思っていたんですが、日本の下着ブランドはあんまりそういうのないなと思って。

 

リカ

私たちもそう思ってApathyができました(笑)。

 

ユカリ

嬉しいです(笑)! Apathyさんのデザインや色合いはほかにない、良い意味ですごく独特だと思います。ナズさんはニュージーランドで下着作りの勉強をされたんですか?

 

ナズ

そうではないんです。

 

リカ

ナズがワーキングホリデーから帰ってきたあとに、そこでの体験を聞いて、下着の話になって、私もすごい下着は好きやったけど日本の下着は好きじゃなかったんで、だったら自分らで作ろや!ってなりました。

 

ナズ

そのあと専門学校に行き、ほぼYouTubeを参考にしながらですけど、自分で作り出してっていう感じです。教えられることなく(笑)。

 

ユカリ

じゃあ下着作りに関してはほとんど独学なんですか?

 

ナズ

独学ですねぇ。最初は自信なかったですよ~(笑)

 

リカ

最初は撮影も友達同士で、遊びみたいな感覚やったよね。だんだんブランドが大きくなってきて若干、いける? 撮影とかもこれでいけてる? と考え始めて。

 

ユカリ

ブランドを始められたときは、ブランドが大きくなることは考えていましたか?

 

ナズ

最初は趣味くらいで始めたんです。

 

リカ

ほんまに最初は趣味だったので、Instagramも更新しない時期もあったけど、いつの間にか周りに結構褒めてもらえたり……じゃあ本格的にやっちゃう? ってなって。

 

ナズ

ガチでやろってね。それで今は本気でしてます。

ユカリ

普段Instagramを拝見しても、Apathyさんの下着のデザインやカラーがお2人らしいというか、良い意味で独特で本当に可愛いです。下着は毎日身に着けるものですけど、今日は何を着ようかなって毎日が楽しくなるような明るい色合いがとても素敵です。あのデザインや色使いのアイデアはどこから生まれてるんでしょうか?

 

リカ

私もニュージーランドに住んでいたことがあったり、海外へ旅行に行ったときに見たものから少なくとも影響されてる部分はあるけど、結構私たちの好みよね。

 

ナズ

せやな~

 

リカ

例えばある色が自分たちのなかで流行っていて、これ使おや、とか。

 

ナズ

あたしは結構街の壁とかからアイデアが湧きます。写真撮って、この色ええやん! って。

 

リカ

映画も多いかなぁ。主人公によって、自分のファッションも変わっちゃう。

 

ナズ

あ、めっちゃわかる!!

 

リカ

フランスの映画を観たら、パリジェンヌみたいな格好したくなるし、アメリカ映画やったらアメリカン! みたいな(笑)。めっちゃ影響される。一時期私たちパリジェンヌみたいな格好に憧れてたよな(笑)。

 

ナズ

憧れてた(笑)。画像をめっちゃ集めて、お互いに送って(笑)。

 

ユカリ

私、実際にフランスに行ったことがあるんですけど、パリ・ジェンヌってパリの人しかなれないんやなって思いました(笑)。真似して気分だけ味わえたらいいかなって(笑)。

 

リカ

それで私たちも諦めました。結局真似してもなれへん(笑)。

 

ナズ

生まれたときからちゃうもんな(笑)。

 

リカ

だからこそアジア人もイケてるっていうのを、もっとみんなに知ってほしいよね。アジア人の女の子も男の子もみんなイケてんねんぞ、というのを知ってほしい。なめんなっていう(笑)。

下着ブランドのモデル=細い?

ユカリ

ランジェリーの歴史を辿ると、元々女性が着るもので、ランジェリー自体が理想の体の形を決めるようなものでした。細い人しか着れないものだったり、モデルさんも細身で胸やお尻は大きいモデルさんだったという印象があります。今は少しずつ変わってきているとは感じますが、アメリカの大手ランジェリーブランドVictoria’s Secretも、細身のモデルを採用し続けていたことで問題視されてたり。でもApathyさんは今までの「美」とされてきたものに囚われていない印象があって、起用されてるモデルさんも、いろいろな体型の方がいて。こういったところで大切にされている点はありますか?

 

リカ

それはコンセプトそのままですね。「どんな人でも美しい」っていうのが私たちの価値観というか考えで、正直細い人が可愛いとか、肌の色が白い人が良いっていう考えにとらわれるのは結構古臭いなって思うし。自分のために着てほしいっていうのが第一なので、相手が喜ぶからこういう下着付けるとか、そういうのじゃなくて自分が着たいもの着て気分を上げてくれたらいいし。

ナズ

美の多様性が新しくなってきているんですよ、海外ではとくに。でもそれが日本では遅すぎるから。

 

リカ

日本というかアジアが遅れてるよな。やっぱり韓国のK-POPアイドルとかも細いし白いし。そういうのだけじゃなくて、どんな体型でも見た目でもみんな美しいし、自信持ってほしいなっていうのがApathyのスタンスですね。細いもん! アジア人!

 

ナズ

細いよね! 細いのにみんな太ってるって言う!

 

リカ

まぁメディアがそうさせたんやろうなとは思うけど。どんどんどんどん時代は変わってきてるし、それに追いついてほしいというか、古臭い考えを捨ててほしい。

 

ナズ

今メディアもだいぶ頑張ってる気がするけどね。それこそパリコレとか、いろんな体型のモデルさん使うブランドも増えてるし。けど実際、一般の人たちはまだ全然追いついていない。

 

ユカリ

そうですよね。周りの子でも細いのに太ってるから瘦せやな、と言う子もいますし。その「細くなりたい」っていうのが、本当にその子にとっての理想なのか、周りに求められた結果の理想なのかがわからない気がします。

 

リカ

自分にとっての好きの基準や理想はあると思うから、本当になりたかったらなればいいと思うけど、周りに影響されてとか周りの目を気にしてこうじゃないとあかんとか。それこそ万人受けする服装をするとか。よくYouTubeの広告であたしがうっとうしいと思うのが、脱毛のやつ。脱毛しないとモテへんとか。

 

ユカリ

めっちゃわかります!

 

リカ

脱毛しないとモテへんとか。そういうの全部古い!

 

ユカリ

例えば、脱毛してきれいな肌を手に入れてこの夏を楽しもう、みたいな広告。え、脱毛しやんと夏楽しめへんの? ってなります(笑)

 

ナズ

いけんで~全然!(笑)

 

リカ

毛あっても夏楽しいよな!(笑) そういう広告含め、なんかね、もう大丈夫って感じ。

 

ナズ

もうお腹いっぱいって感じ。

 

ユカリ

Apathyはそういう自分を受け入れてほしいといった気持ちが反映されたブランドなんですね、ほんとに。

 

ナズ

そうですね、詰まってるよな~。

 

ユカリ

今まで下着ブランドのモデルとして登場されるのが細い方ばっかりだったので、私たち消費者側も下着ブランドのモデルさんは細いみたいな偏見を無意識に持ってしまっていた気がするんです。偏見があるなかで、そういう体型じゃないモデルさんを起用することって最初は勇気がいるのかなって。べつに細いモデルさんを起用しないといけないみたいなルールはないし、勝手にそうなってしまっていって、みんなのなかにステレオタイプが生まれてしまっているなかで、今までのモデルさんの体型とは異なる体型の方をモデルとして起用する、選ぶというのは勇気がいるのかなぁと思うんです。

ナズ

ウチらは多分いわゆるモデル体型の人というよりも、めちゃくちゃ個性強くて、自分持ってる感じの子のほうがイケてるって思ってたから、体型とかはべつに気にしてへんな。

 

リカ

そう、めちゃくちゃ細くても、太ってても、普通の体型の子でも、どんな体型の子でもイケてるって思ったらもうガンガンね。

 

ナズ

なんか、唯一無二! みたいな要素を持ってる子、そんな子がいたらどんな体型で気にしやんな。

 

リカ

どっちかっていうと中身。だからApathyのモデルをしてもらっている子はほとんど私たちの友達です(笑)。

 

ユカリ

友達がすごいのか、お2人の人柄がいいのか……(笑)モデルとしてApathyに出てくる人出てくる人、みんな可愛すぎて(笑)。

 

リカ

友達がすごいんですよ!

 

ユカリ

しかもみんな下着がすっごい似合ってるじゃないですか。

 

ナズ

でも下着をまず作ってなんとなくイメージするよね。こういう人に着てもらいたいとか。

 

リカ

うん。こういう雰囲気の子が合うかなぁみたいな。そういう雰囲気は若干決めつつ……。

 

ナズ

でも大体みんななんでも合うもんな。裸でも個性があるから何着せてもカッコいいんですよ。

 

リカ

Apathyのお客さんでApathyのモノを買ってくれて、着用した写真とか送ってくださるんですよ。もうね、全員イケてるから、全員モデルに使いたい。

 

ナズ

ほんまな!

 

リカ

それで我慢できなくって、もらった写真をインスタグラムにあげちゃうっていう(笑)。Apathyの周りの人みんなイケてる。類は友を呼ぶ(笑)。

 

ユカリ

なんかわかんないんですけど、すごい嬉しいです(笑)。海外に行く機会があって、向こうにある形のランジェリーが日本にはないなってずっと思っていて。日本からそういう下着を買おうと思ったら送料が高くって買えなかったり……。なので日本にApathyさんみたいな誰が着てもカッコよく、可愛くなれる下着ブランドができて嬉しいんです(笑)。

 

ナズ

嬉しいでしかない(笑)。頑張ろう(笑)。

 

ユカリ

友達みんなに自慢したいんです。可愛くない?! って(笑)

 

リカ

自慢してほしい! そして写真送ってほしいです!(笑)

 

ユカリ

私これ言ってなかったんですけど、実は前にApathyさんで下着を買ってるんです(笑)。でもApathyのほかのお客さんみたいにカッコいい写真撮れないんで(笑)。

 

ナズ・リカ

えぇ~!嬉しい~!

 

リカ

撮りたいと思ったときに撮ってください~!!ちゃんと許可取るんで(笑)。あたしも毎回新作作るたびに絶賛してるんで(笑)。

 

ナズ

「可愛い~~! 天才ウチら!」って(笑) 新しい新作がじつはできてて~! あと撮影だけしてアップですね。

 

ユカリ

そうなんですか! 楽しみにしてます♪

Apathy初のメンズラインについて

ユカリ

最近メンズラインを発表されていたのを拝見しました。始められたきっかけは何でしょうか。

 

リカ

メンズも作って、と言われていたのもあるんですけど、一番は美の基準を変えたかったこと。メンズのコンセプトにも書いているんですが、男性に対しても、「女性であれば細くて色が白い=美しい」という考えを捨ててほしくて。男性もまたそういう美の基準を持っているから、女性にとってもなおそれ基準になってしまうことが少なくともあると思うんです。そういう基準を男性側からも変わってほしいっていう意味を込めてメンズラインを作っています。Apathyを見てもらうと、いろんなモデルさん使ってるし、いろんな個性のある人たちがお客さんが着てくれてるから、「こういう美もあるんだよ」と示すブランドでありたい。

自分の持ってる美の基準が本当に「美」なのかを考えてもらえるきっかけにれたらなぁっていうのでメンズも始めてみました。

 

ユカリ

たしかに女性自身が思っている「美しい」は、男性が思い描いている「美しい女性」に寄せていってたものだとも思います。

 

リカ

やっぱ日々の生活のなかでも、女ウケと男ウケって全然違うなと思う。髪の毛を明るくしたら男ウケは悪くなるけど、女の子はすごくいいって言ってくれるし。

 

ナズ

あたしは今メンズアパレルのお店でも働いてるんですけど、スタッフの間でも日常的に見た目へのジャッジがすごくって。例えば男性スタッフが、通りがかった女の子の体型のことをなにか言ったりとか。スカート履いちゃダメだみたいなこと言ったり。そういうのを日々日々見ていたので、ちょっと男の人にもガツンと言いたいと思って(笑)。

 

リカ

自分はどうなんだって話ですね。自分のことを棚に上げて女性のことを強く言う男性って結構いると思うんで、そういうのとかも含め、一回ちょっと見直してって。

 

ナズ

とりあえず見た目でジャッジしないでほしいっていうのも含めてね。そういうのはダサいよっていうのを伝えたいですね。

 

リカ

メンズに知ってもらえるきっかけになればなと思いますね。

 

ユカリ

そういうことを表立って直接言うのではなく、メンズラインを発表することによってそういうメッセージや想いをさりげなく伝えるってすごくいいですね。今の自分の意識を変えないといけないと自覚している人って今はそんなにいないと思うんです。Apathyさんを見て、今まで可愛いと思ってなかった自分のスタイルを可愛いと自然に思えるような、今までの狭い視野が自然と広がるような動きがあればいいですね。Apathyさんはこういったメッセージ性をすごく強調するのではなく、可愛い/カッコいいプロダクトを発表するという明るい面を見せる裏にしっかり想いのこもったメッセージがありますね。

 

リカ

そう思ってくれていることがすごく嬉しい。ほかにもそういうふうに思ってくれている子がいると思うんです。それこそInstagramやウェブサイトを見て、ちょっとでも価値観や考えが変わる人もいると思います。そういうきっかけを作ってあげれたらなと思っています。

                             

ナズ

まぁあんま考えを押し付けんのもあれやからね。賛同してくれるんやったら一緒にやろう! みたいな。

 

リカ

強制はしない、好きなようにって感じですかね。

Apathyのお二人にとってのランジェリーって?

ユカリ

普段ランジェリーをメインに作られているなかで、お2人にとっての理想の下着/ランジェリーっていうのもあると思うんです。お2人にとって下着/ランジェリーに求めるものは何ですか?

 

リカ

そうですね~。着けていて自分のなかでどれだけテンションが上がるかですかね。デザインや着心地も含め、いかにキュンキュンするか。そこかな。

 

ナズ

それが一番大事。

 

リカ

やっぱり自分の好みじゃない下着を着けてるときって服装もどうでもよくなっちゃうってのがわたしには少なくともある。やっぱ一番最初に着けるものやからこそ、自分のためにテンションあげたいなっていうのがあります。

 

ナズ

旅行行くときとかって絶対下着上下揃えて持っていくじゃないですか。それを毎日したいっていうだけです(笑)。

 

ユカリ

わかります(笑)。明日何着よかな~♪ みたいなテンション(笑)。服装に合わせて下着も選びたいです。

 

リカ

服めっちゃ可愛いのに下着めっちゃダサいとかいう日はないね、テンション下がるから。

 

ナズ

そんな深くは考えてないよな(笑)。

 

ユカリ

今までの話を通して、深く考えずに自然とApathyさんのような、「どんな体型の方にも美しさがあって、それがその人の持つ個性」といった考えを持つことって大切で、一方で難しいと思います。例えば、日本で言われる「可愛い女の子」のイメージはまだある程度一定という印象があります。

 

リカ

SNSの良くない使い方が影響していますよね。Instagramですべてジャッジするようなのも好きじゃなくて。例えば、有名な子をモデルに使うとか、そういうのもしたくないし、あたしたちから見てイケてる子や輝いてる子、Apathyに合う子しか使いたくないって感じですね。Apathy=あたしとナズの考えって感じやもんな。べつに「美」を押し付けてるわけじゃなくて、Apathyを見て良いって思う人だけ集まればなって。

 

ユカリ

コンセプトはちゃんと持たれていても、それを強調しすぎるわけではなく、新作ができたときに「可愛いのできました!!」と言われるから、見ている側も「あ!可愛い!」ってただただ気分あがります(笑)。

 

ナズ

しかに形式ばったところとか、感情をあんま表に出すのは得意じゃないからね。ほっといたら伝わるやろ、ぐらいの感じで(笑)。

 

ユカリ

それがむしろお2人らしくて良いと思います(笑)。今日はありがとうございました!

identity
2021/08/20
聞き手 |
ユカリ

2000年生まれ。カフェオレ中毒。猫が大好きで、街中で猫を見かけるだけで一日幸せ。フランス語を勉強中。

写真 | Apathy
クラウドファンディング
Apathy×elabo
elabo Magazine vol.1
home
about "elabo"